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2014.10.08 孫正義氏も出資、学校SNS「CLASSTING」

CNET JApan > 特集 > 現地取材!世界を変える東南アジアのIT新鋭企業

 

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Facebookとは対照的に、特定のコミュニティに特化したクローズドなSNSが続々と生まれているが、中でも学校の先生と生徒をつなぐSNSは盛んな分野の一つである。海外では、SNSとしての機能も内包し学習管理システム(LMS)として世界一のシェアを誇る「Blackboard」や「Edmodo」、国内ではシードアクセラレータープログラムOpen Network Labにも参加した「ednity」が知られているだろうか。

 そんな数あるサービスの中で、アジアで存在感を高めているのが「CLASSTING」だ。小学校の先生として4年間働いたこともある韓国人の起業家Hyungu Cho氏が2012年3月に韓国で公開したPC、スマートフォン向けのサービスで、これまでに日本とシンガポールに進出している。英語と韓国語に対応しているため、米国や英国、カナダ、オーストラリア、フィリピンなど英語圏の国でも利用されている。

 

韓国で9000校、10万クラスが利用

CLASSTINGはその名前からも連想される通り、学校のクラスごとにコミュニティを作り、やりとりできる。ユーザー登録をして、自分の学校名とクラスを検索。もし該当するものがなければ自分で作成することも可能だ。クラスに加入したら、フィード上にノート(テキスト)や写真、ファイル、リンクなどを投稿できる。他の人の投稿に対しては“注目”の意味を表す「ライト・オン」ボタンや“お気に入り”の意味を表す「ハート」ボタンを押したり、コメントを付けて楽しむ。

  • サービスの利用イメージ

 より実用的な機能が「連絡帳」。主に先生が授業に必要な持参物や緊急のお知らせなどを書き込むためのもので、投稿されると生徒やその保護者のアプリやSMSに通知される。このほかにも遠足や運動会など校内イベントの様子を写した写真をアップロードし整理しておく「アルバム」機能や、先生と生徒が個別につながり会話できる「秘密相談」機能、フィードに投稿されたファイルだけを区別して保管しておく「クラスボックス」機能、他のクラスと姉妹関係を作って交流を図る「クラスting」機能など、提供される機能は盛り沢山だ。

 

Cho氏がこのサービスを開発したきっかけは、自身の先生としての体験が元になっている。非常に速いスピードで進化するウェブの技術についていけない先生と、それらを使いこなしているデジタルネイティブな生徒との間にジェネレーションギャップができてしまい、先生が生徒の考えていることや日頃の行動を理解できない状況が生まれていたそうだ。そこで同氏はFacebookやTwitter、Kakaostoryなどを使って、生徒やその保護者たちとコミュニケーションを図ろうと考えた。

  • 元小学校の先生でもあるHyungu Cho氏

 しかし、それらのサービスは非常にオープンなつながりが形成される場であり、当然教育に役立てることを目的として作られたものではないため、思うような結果は得られなかったという。さらに困ったことに、先述のようなSNSで生徒やその保護者とつながりすぎてしまったがために、その後プライベートで全く使えなくなってしまったそうだ。さすがに自身の教え子やその親たちに素の自分を見せるのは気が引けるし、先生としての威厳が損なわれる可能性が高いことは容易に想像できる。

 

Cho氏はもう一つの方法として、BlackboardのようなLMSにもトライした。しかし、それでは今度は生徒が退屈に感じてしまい、宿題を提出するなど必要最低限の用途を除いては全く使われなくなってしまったという。こうした経験から同氏は、生徒にとっては使って楽しい、先生にとっては使いやすいサービスを自ら開発しようと決心した。

  • 学習管理システム「Blackboard」の紹介サイト

 CLASSTINGは、韓国で9000の学校、10万のクラス、120万人の先生や生徒に利用されている。また米国で3000クラス(4万人)、日本で2000クラス(3万人)、フィリピンで2000クラス(3万人)、その他の国と地域で1万クラス(10万人)にそれぞれ使われているという。韓国では先生によるクチコミで自然にサービスが拡がっていった。また海外の学校と交換留学をしている韓国の学校で使われ始めたことで、海外でも知られるきっかけとなった。さらに、韓国を訪れた日本の先生がサービスを知り、日本版の制作にボランティアで参加してくれたのだという。

 

日韓交流や「いじめ」問題解決にも貢献したい

 

Cho氏が韓国に続く2カ国目として日本を選んだ理由は、当時韓国の教育現場で起こっていた問題が日本でも起きており、「いじめ」という言葉があることを知ったからだ。また、韓国と日本の教育システムが似ていることも背景にある。さらに、将来的にこのサービスを通じて韓国と日本の間で生徒の交換留学を実現できれば、2国間のよりよい国交に貢献できるとも考えているという。同氏はソフトバンク代表取締役社長である孫正義氏とも会談し、ソフトバンク・ベンチャーズ・コリアから資金を調達している。

 CLASSTINGの利用は現在無料だが、構想中のビジネスモデルは教育のエコシステムを築くこと。具体的には、サービス内で教材を制作する会社と、先生や生徒、保護者をマッチングさせることで収益を得るもので、今後その仕組みを構築していく。直近では、韓国、日本、シンガポールでのサービス拡大に注力する。また現在は小学校、中学校、高校を対象にサービスを開発しているが、今後は幼稚園や大学にもその対象を広げていきたいという。

 

 

 

 

 

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